★俺は呪いの壁には塗り込めない

CREAの取材で浅草尾張屋さんへ。おいしいお蕎麦を頂きながら、おかみさんにいろいろな秘話を伺いました。

こちらのお店では、白鳥兄の真打昇進お披露目の打ち上げで急遽、一門対抗蕎麦の大食い大会をやったのだが、職人さんも良く覚えてらして、“あのときは大変でしたよ〜60枚も出たんですよ”…すいません！噺家のわがままでご迷惑をかけました。でもおかみさんは“そういうのも面白くていいんじゃないの？”とおっしゃって下さいましたよ。

終わって、支障宅。最初はいつものようにセッションしていたが、途中、なぜか『ご乱心』の朗読会が始まった。登場人物の台詞もすべてそれらしく読む支障。「なんだい、おかみさんの台詞なら夫人の“夫”って書いとくがいいじゃねえか」と、わけのわからないクレームを付けておられました。いやいや、脚本じゃないんですから…。

★小汚いお洒落ポーチ

鈴本楽日、「権助魚」。十日間（交互だけど）お客様もお疲れ様でした。

終わって、CREAの件を支障に報告すると、
「どういう取材だい？」
「“蕎麦屋で日本酒を飲もう！”という企画です」
「何、酒？」
途端に支障の目つきが変わる。やばいと思い、
「支障、来ちゃダメですよ！」
と釘を刺すと、
「行かねーよ、日本酒だろ。俺は焼酎が好きなんだ」
だって…焼酎だったら来るつもりだったのか？危ない、危ない。油断してるとすぐついて来るからね。先日も深夜寄席について来たし、以前、なんと私の仕事に群馬までついて来たこともあったのだ。とんだお洒落ポーチだ。いや、そんないいもんじゃないか…。

★日曜もダメよ☆

鈴本九日目、「彼」。日曜なのに平日みたいなお客さん。支障は“日曜の客はしょうがねえなあ！”とキレる70代になっておりました…あれ、前、“平日の客はしょうがねえなあ”って言っておられましたよね？平日もダメ、日曜もダメ、じゃいったいいつならいいんすか？

そういえば以前、福ちゃんが“オレの後は（つまりすべった人の後は）やだっていう奴がいるけど、そういう奴に限って受けた人の後もやだって言うんだぜ！じゃいったい誰の後ならいいんだよ！！”と怒っていたことがありました。

たとえどんなお客さんだろうが、持ち時間が何分だろうが、福ちゃんの後だろうが、与えられた条件でやらねばなりませんぜ☆

★最終稽古

鈴本八日目、「女はつらいよ」。恋愛ネタなのになぜか子供が率先して笑ってくれて、それに対してお客さんの「子供にわかるのかね？」的な笑いが混ざるという、何とも微妙な感じでお送りしました。坊やまた来てね☆

ちなみに以前、「年下の男の子」で笑っていた子供もいました。つられて笑ってるって感じでもないんですよね。不思議なもんです。

寄席後、行きつけの立教大学へ。なぜか葬式をしていて、受付の前を通らないと中へ入れない。香典を取られるといけないので、係の人と目を合わせないように気を付けて闖入。

そして今日は最終稽古。「まんじゅうこわい」は前回で形になったので、改作の「クロワッサンこわい」をやる。フランス人の噺にしたので、これはもう落語というより思いっきりキャラを立てて、吹き替えコントっぽくやった方がいいですな。キャラを決めてからは格段に良くなりました。

最終的には落語二席の映像も入れ、ドラマチックに編集するそうです。出来上がりが楽しみですな♪

★すべれども すべれども

新作無法地帯。私は3分の番だったので「レコーディング」（オリジナルソング集）をお送りしました。

福楽兄は落語ネタ下ろし。珍しくちゃんとノートにネタを書いて、楽屋でさらってましたよ。「普通王子（仮）」という、星新一のような、ちゃらんぽらんさんのような、イイ感じのネタ。練ればもっと良くなりそうなんだけど、テキトー王子の福ちゃんはだいたいかけっぱなしだからな…もったいないねえ。

花丸兄は「自家用車」。芸協さんのネタだね。気になったんだけど、隣に彼女が乗ってるのに、エンジン（実は友達）に直接話し掛けちゃいかんだろ…「扇風機」みたいに“それでは、扇風機を回します”“誰に言ってんだ？”的な方がいいですな。

それはさておき、花ちゃんは上がる前、「すべったとき、“これよそでは受けるんですけどね”とか言う奴最悪だよな〜」とさんざん言ってたくせに、いざやり始めたら全く受けないもんだから“これ末広亭では受けたんですけどね”と言ってしまっておりました…自ら最悪芸人になってしまわれましたな。

すべるとき、私や福ちゃんは潔くすべりますが、花ちゃんは往生際悪くすべります。もっと華麗にすべらないといけませんぜ。

ちなみに、打ち上げでチャンス大城兄さんにきいたところによると、すべり過ぎて警察が来てしまった芸人がいるらしいです（実話）！いや〜、気を付けないといけませんな☆